グアムへいらしたことがある皆さんは、お土産屋さんやイベント会場の彫刻作品の中に、こんな不思議な形の工芸品が並んでいるのを見かけたことはありませんか? 低い椅子のような、それとも四つ足の動物を象っているような。。。台の一辺にはギザギザの刃がついた丸い金具が張り出しています。この道具、さあ、一体なんでしょう?
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実はこれはグアムの家庭に欠かせない昔ながらのキッチンツール。島の先住民のチャモロ語での名称は「カムズ(Kamyu)」。和名を付けるなら「ココナツおろし器」とでも言いましょうか。今でもおじいちゃんおばあちゃんが暮らしているようなローカルの村の家の屋外キッチンには、必ずと言っていいほど置いてあります。
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どうやって使うのでしょう?まずは刃がついている方向にむかってこの台に股がります。そして、熟れた椰子の実を割って、内側を刃に当てて手首をうまく使いながら削っていきます。慣れない私でもガリガリと削り続けるとだいたい15分くらいで1個分のココナツの白い胚乳(はいにゅう)部分をフレークにすることができます。
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一昔前は、チャモロのお母さんたちはいつも削ったココナツからココナッミルクを絞り、子供たちは搾りかすになったフレークをおやつがわりに食べたりしたのだそうです。 ツーリストの皆さんも、ビーチツアーのカルチャープログラムなどで実演を見ることができます。是非ともグアムの人々の暮らしを垣間みてください。このココナツを削っている写真は、ハマモト・トロピカルフルーツワールドのココナツ教室でのもの。ここではトラムに乗って農園を見学したり、新鮮な地元のフルーツを味わうこともできます。 ハマモト・トロピカルフルーツワールド URL:http://www.hamamoto-guam.com/ TEL: 789-6800