オープンまで約一月に迫った5月下旬に、日本、韓国、台湾、中国、香港、フィリピン、アメリカの7ヵ国の海外メディアの皆さま47名を招いて現地のお披露目が行われました。数年に渡り専門家による土壌調査が行われ、ようやくタモン地区 ホテル・ニッコー・グアム横隣 ガンビーチから数分の場所に、グアムで初めてのチャモロ文化をテーマにしたテーマパークの建設にこぎつけました。待望の「グアムカルチャー&エコパーク(Guam Culture & Eco Park)」のオープンに地元の期待も日々高まってきています。

「ネイチャーウォーク」、「ビジターセンター」、「古代チャモロビレッジ」、「アニマルゾーン」、「カルチャー体験エリア」、「ビーチバー&パビリオン」、「ビーチアクティビティ」の7つのエリアで構成されたグアムカルチャー&エコパーク。見どころのひとつが500年前の暮らしを再現した古代チャモロビレッジ。 このように当時の家屋でチャモロ人が暮らしている様子が再現されています。

海外メディアの皆さんにグアムカルチャー&エコパークの概略を説明する
プロジェクトマネージャーのアーニー・ガリトさん。
グアムの最新情報をいちはやく紹介しようと海外メディアの皆さんも
真剣にアーニー・ガリトさんの説明に耳を傾けていました。


古代チャモロビレッジのゲートに入ると、そこには500年前のグアムの姿が広がります。当時、グアムではどんな暮らしが営まれていたのか。ポルトガル人探検家マゼランが世界航海の途中にグアムに寄港したのが1521年3月6日、この出来事でグアムは初めて世界に名を知られるようになりました。つまり1521年3月6日まで、グアムでは西洋文化の影響を受ける事無く独自の暮らしが営まれていたのです。

古代チャモロビレッジでは赤いふんどし姿のチャモロ人が出迎えます。


左の女性が身につけている豪華な「スポンディルス貝」の装飾品。
500年前なら村の首長のお嬢さん、といったところでしょうか?


古代からグアムでは各村々の首長が祭り事をおさめていました。グアムカルチャー&エコパークではこちらの写真のようなオレンジ色のスポンディルス貝のアクセサリーを身につけた人を見かけるかもしれません。これは「スポンディルス」と呼ばれる貝で作った貨幣をつなぎ合わせ、装飾品にしたものです。紀元前2500年頃から1700年頃まで受け継がれてきたグアム独自の文化の一つです。村の首長だけがスポンディルス貝の貨幣の価値を決める事ができ、社会的地位を表す式典などでの装飾品として身に付けました。それ以外でも、結婚の支度金やもめ事の和解金、恩人への贈り物、豊漁祈願の供え物などとして、グアムの暮らしのさまざまな場面で使われていました。

こちらは一般の人が暮らしたであろう家屋を再現しています。


内部は4畳半ほどの広さ、床には竹が使われてます。
開閉できる窓もあり、風通しがよく涼しい作りになっていました。


さて、500年前の村人はどんな住居に暮らしていたのでしょうか?グアムカルチャー&エコパークの古代チャモロビレッジでは「グマス」と呼ばれる家屋が隣接する集落の完成間近でした。高床式の椰子の葉を葺いた家屋のうち、規模が大きくラッテストーンを土台に家屋があるのが村の首長のものと考えられています。古代チャモロビレッジでは、昔からの伝統的な方法で家屋が建設されていました。

ココナツの葉を葺いた屋根を取り付ける儀式に先駆け、
家屋に括り付ける紐を取り付ける作業が行われていました。
昔はココナツの葉の芯を撚って紐が作られていたそうです。


乾燥させたココナツの葉を葺いた屋根のパーツが、
次々に取り付けられていきます。


その昔、チャモロ人たちはどんな食生活をしていたかを知ることができる実演もありました。グアムでは「タロイモ」や「ブレッドフルーツ」を主食としていたそうです。比較的男性にはタロイモが好まれ、女性にはブレッドフルーツが好まれていたと言われています。そして1300年頃から稲作が始まり、主食の仲間入りをしました。もちろんふんだんに獲れる海の幸、トロピカルフルーツなども大切な食料でした。チャモロ人たちは大きなかめに雨水を貯め生活水に活用しました。そして地面を堀り、川の石を敷き詰め、その上にタロイモやブレッドフルーツ、魚類などをいれ、バナナの葉で覆い蒸し焼きにするのが一般的だったようです。古代チャモロビレッジでは、こんな昔の料理法も見学することができます。

蒸し焼きを始めて数時間、バナナの葉や石を取り出していきます。
石の中からはふっくらと蒸し焼きされたタロイモが出てきました。


古代チャモロビレッジは日本語も英語も禁止。「ハファデイ!(Hafa Adai!)」これはチャモロ語で「こんにちは!」「ようこそ!」の意味で、「トグマオレック(Togu Maolek)」はチャモロ語で「元気です」、「シジュウスマアセ (Si Yu'os Ma'aase)」はチャモロ語で「ありがとう」。古代チャモロビレッジでチャモロ語で話しかけてみるといいでしょう。


<インフォメーション>

施設名:グアムカルチャー&エコパーク(Guam Culture & Eco Park)
営業時間:10:00AM~6:00PM(ビーチバー&パビリオンは11:00AM~10:00PM)
定休日:なし
ロケーション:タモン地区 ホテル・ニッコー・グアム横隣 ガンビーチ
料金:大人$25 6~17才$15 5才以下無料
電話番号:671-646-9512
アクセス:DFSギャラリア・グアムとホテル・ニッコー・グアムよりシャトルバスが運行

※2011年6月下旬オープン予定