滞在が30日以内で日本の運転免許証を持っている21才以上の方は、国際免許をわざわざ取得しなくても日本の免許証でグアムで車を運転することができます。そして車でなら、1日で島をぐるりと一周できてしまいます。とは言ってもグアムは外国。交通ルールも日本とは異なりますので、安全にドライブを楽しんでいただくために、グアムでのドライビングの「いろは」をご紹介します。

グアム島の中心部タモン地区から少し南下したピティ湾近くの写真。 華やかなエリアとは違う、自然あふれるグアム島の魅力を知ることができますよ。

<1.右側通行・左ハンドルです> まず一番の違いはこれでしょう。日本の道路を走り慣れている方は、無意識のうちに左側の車線に行ってしまいますのでお気を付けください。特に郊外など他の車が少ない道では、自分が黄色いセンターラインより右側を走るように常に意識するといいですよ。また左ハンドルの車はウィンカーとワイパー、レバーの位置も日本とは逆になりますので注意してくださいね。

当たり前のことですが、 まわりの計器類やサイドミラーの位置を確認してから発車してください。

<2.左折専用の信号があります> グアムの道路を走っていると1つの交差点に複数の信号があることに気づきます。この場合、一番左側の信号が左折専用の信号で、直進用とは違うタイミングで青になります。左折したいときは、この左折専用ラインに入り、そのライン上にある信号が青になるまで待ってください。また右折したい場合は、赤信号でも対向車や歩行者がいないことを確認して、安全であれば右折してもOKです。ただし右折指示の信号があるところや「No Turn On Red」の標識がある場所は、青信号になるまで待ちましょう。

1番左の信号(写真で赤に点灯)は左折専用の信号、 真ん中と右の信号(写真で青に点灯)は直進と右折の信号です。

<3.左折時の「中央車線」の使い方> グアムの道路には、中央に黄色い線で区切られた中央車線があります。信号がない場所で左折したいときには、一旦この中央車線に入って停止し、対向車線を横切っていくというルールです。 細い道から大きな道路を横断して左折する場合も、一旦中央車線に入って停車してから合流します。

ただ対向車側も同様にこの車線を使うため、正面衝突しないように対向車が来ないことを確認してから中央車線に入るように注意してください。また、ときどき歩行者の方がこの中央車線で立ち止まっていますが、安全地帯ではありません。

詳しくはこちらをご覧ください。 http://weekly.visitguam.jp/2010/07/post-106.html

写真の手前側が2車線、奥の対向車側が2車線あり、 その間に黄色い鋲で区切られた車線があるのがわかりますか? ここが中央車線です。

<4.制限速度は時速15~35マイル(時速約24~56km)> 制限速度はすべてマイル表示されています。場所によって時速15~25マイル(時速約24~40km)、マリン・コア・ドライブなどの大きな道路や郊外でも最大で時速35マイル(時速約56km)です。

車内のスピードメーターにもある「M.P.H.」とは 「Mile Per Hour」の略で「時速」のこと。 写真の標識なら時速25マイルが制限速度ということです。

<5.スクールバスが停車していたらストップ!> 黄色いスクールバスが生徒たちの乗り降りのために停車するときは、赤いランプや「STOP」というマークを出します。このときは後続する車も対向車もすべて停車しなければいけません。グアムでは小さな子供たちを守るためにこんなルールがあるんです。バスが再び発車したら、他の車も再発車してOK。

こちらの黄色いバスがスクールバス。 通学時間帯は7:00AM~8:00AM、3:00PM~4:00PMごろです。

<6.シートベルト着用などのルールがあります!> 運転席、助手席、後部座席もシートベルト着用が義務付けられています。さらにチャイルドシートについては、年齢、体重、身長によって厳しく決められています。たとえば1歳まで(または体重約9kgまで)は後部座席で後方に向けてチャイルドシートを設置、1~4歳(体重約9~18kg)は後部座席で前方に向けてチャイルドシートを設置、という具合です。チャイルドシートはレンタカー会社で貸し出しています。

詳しくはこちらをご覧ください。 http://weekly.visitguam.jp/2010/07/post-106.html

またホテルやショッピングセンター、スーパーなどほとんどの駐車場で、ハンディキャップのある方の専用駐車スペースがあります。該当しない方がここに駐車してしまうと罰金となります。 また飲酒運転の取り締まりも厳しく、旅行客でも地元の方と同じく罰せられます。

このマークがあるところが ハンディキャップのある方のための専用駐車スペース。

<7.信号がない交差点では「早い順」が基本です> グアムでは信号のない交差点は、先に来た車から順に進みます。また合流する道路などにある「Yield」と書かれた標識は、「この標識より前方にある道路が優先道路」という意味です。

<8.「サンゴの道路」はスリップに注意!> グアムにはアスファルトとサンゴを混ぜて作った「コーラルロード」と呼ばれる道路があります。雨が降って濡れていると、サンゴの持つ油分が出てきてとても滑りやすくなりますので、急ブレーキ、急発進、急ハンドルなどは避けてください。

黒いアスファルトの道路ではなく、 こんなふうに白っぽいのがサンゴで作られた道路。 この写真はグアム・プレミア・アウトレット近くのものです。

<9.ホテル、ショッピングセンターなどすべて駐車無料です> グアムのホテル、ショッピングセンターなどの駐車場すべてが無料で利用できます。そして日本にはなくてグアムの道路にあるものと言えば「スピードバンプ」。道路のところどころにある、こんもりとした出っ張りのことです。駐車場内や住宅地などスピードを出しては危険な場所に作られています。 そして比較的治安の良いグアムですが、車上荒らしが私のまわりでも起こっています。車から少しでも離れるときは、くれぐれも荷物を外から見えるところには置かないようにしてくださいね。

こちらはマイクロネシアモールの駐車場で撮影したもの。 こんもりと盛り上がっているのがスピードバンプです。

<10.ガソリンスタンドはセルフサービスが基本> お店にもよりますが、ガソリンスタンドはセルフサービスが基本です。ノズルを給油口に差し込み、ガソリンの種類を選びボタンを押します。ノズルのグリップを握れば給油が始まり、満タンになれば自動的にストップします。後はレジに行って清算。給油する前にクレジットカードを機械に通して支払いできるところもあるなど、お店によって手順は多少違います。

スタンドはこんな感じ。 ちなみにガソリンの価格表示は1ガロン(約3.8ℓ)あたりの値段です。 最近なら一番低価格の「無鉛(Unleaded)」で$4.26(2011年8月末現在)。

グアムといえば、連立するホテルとブランドブティックが軒を連ねる街並を想像する方も多いはず。でもそんな華やかな場所は島の一部であって、ちょっと中心街から車を走らせれば自然豊かなグアムを体感することができます。おすすめは、ホテル街のあるタモン地区から島を南下して一周するルート。右側通行のため、このルートなら常に海側の車線を走ることができて、海や緑の景色を楽しめますよ!