グアム土産として、長年旅行者に親しまれてきたグズリア(Guguria)。その歴史は長く、今年で50年を迎えました。 1965年、ホテルやショッピングセンターが並ぶタモン地区はジャングルでした。しかし、1964年に日本で海外旅行が自由化されてからは、ハネムーン旅行者が海外に目をつけ始めていました。白砂の美しいビーチに色鮮やかな花々、常夏のグアムはハネムーナーの人気を集めました。しかしグアムには日本へ持ち帰るお土産と呼べる商品が全くなく、当時、結婚して子供をもうけたばかりのティタ・ゲレロさんは、家庭の味として伝わってきたグズリアを販売しはじめました。それが今日も多くのショッピングセンターやコンビニ、スーパーでも売られている黄色のパッケージで知られるティタズベーカリーのグズリアの始まりでした。



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グズリアの反響は大きく、
1970~80年代にはトレードショーやメディアに度々取り上げられ、
グアムの顔として知られるようになりました。



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アガットのティタズベーカリーには歴史を感じさせる
ティタズベーカリーの看板がかかっています。
中から漏れる香ばしい香りに誘われて
できたてのグズリアを買い求める人もいるそうです。



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ティタさんは現在77歳、今も毎日キッチンに立ち続け
グズリアやロスケッティを作り続けています。



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一番右は Tギャラリア グアム by DFS限定で販売している
グズリアのギフトパッケージ。
左の3つはティタさんの娘、ジェニーさんが設立した
「ティタJr.」が販売しているクッキー3種類。



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ペイレススーパーマーケットや地元のコンビニで売られている
ローカルマーケット向けのティタズベーカリーのラインナップ。



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グズリアはかりんとうのようなお菓子で、
小麦粉、砂糖、ココナツミルクの3つの材料だけで作られています。
創業当時は夫のベンさんがジャングルから新鮮なココナツを集めて
生地作りを手伝ったそうです。



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ビジネスが軌道に乗るにつれ、
製造量を増やし、販路を拡大してきました。
グズリアの製造には 一部は機械が導入されているものの、
今でもほとんどの工程が手作業です。



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50年前は一日に使用する小麦粉はわずか10~15パウンドでしたが、
いまや毎日250パウンドにも及びます。



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1998年にビル・クリントンアメリカ元大統領が
グアムを訪問した際には大統領がグズリアを気に入り、
ホワイトハウスからグズリアの注文がありました。



現在では、グアムのショッピングセンターには、グアムメイドの味が所せましと並んでいます。ドライフルーツやケーキ、コーヒー、ポップコーン、チョコレートなど、現代人の味覚に応える新しい商品が続々と開発され、グアムのお土産選びを楽しませてくれています。でも、50年前と同じ味とスタイルで愛され続けているグズリアが、グアムの顔として君臨していることは間違いありません。